ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成13年6月5日号(通巻486号)


EU、BSE問題で落ち込んだ牛肉消費に回復の兆し(full story)

【ブラッセル駐在員 山田 理 5月31日発】EU委員会が公表した資料による
と、5月時点のEUの牛肉消費量(推計値)は、昨年11月に再燃したBSE問題以
前の水準と比較すると10%減となり、3月(23%減)および4月時点(18%減)か
ら比べて顕著に回復した。ただし、長期的に見た場合、域内の牛肉消費が従来のレ
ベルにまで回復することは考えにくいため、EU委員会はバランスを失調した牛肉
需給に対し、さらなる緊急対策(7ポイントプラン)の実施を訴えている。


取引情報報告義務化制度、多難なスタート(米)(full story)

【ワシントン駐在員 樋口 英俊 5月31日発】米農務省(USDA)は5月25
日、コンピューターのプログラムミスにより、4月3日から5月11日までの間に公
表された牛肉価格の一部に誤りがあったとして、その訂正値を発表した。誤って公
表された数値が実際の値より低かったことから、その価格を値決めの参考としてい
る多くの肉牛生産者から不満の声が上がるなど、4月2日に施行された食肉家畜取
引情報報告義務化制度は、多難なスタートとなった。


肉牛と酪農で農家経営収支に明暗(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 幸田 太 5月31日発】豪州農業資源経済局(ABARE)
は5月18日、2000/01年度(7〜6月)の農業経営動向調査報告書を公表した。こ
れによると、肉牛専業経営は好調な肉牛価格を背景に、経営収支が黒字になると予
測されている。一方、酪農経営収支は、酪農乳業改革による飲用向け乳価の下落に
より、赤字に転落し厳しい状況が予測されており、対照的な結果となっている。


望まれるトウモロコシの安定的確保(インドネシア)(full story)

【シンガポール駐在員 宮本 敏行 5月31日発】インドネシア政府は先ごろ、
口蹄疫の侵入を阻む手段の一環として、現在、口蹄疫の発生が見られる欧州、アル
ゼンチンからの飼料穀物および加熱処理されていない中国産トウモロコシについて
輸入を禁止した。トウモロコシは、インドネシア国民にとって最も重要な食肉であ
る鶏肉生産を支える飼料原料でもあり、その安定的な確保が望まれている。


大幅に増加したブラジルの鶏肉輸出(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 5月30日発】ブラジル鶏肉輸出業者協
会(ABEF)がとりまとめた輸出動向(速報値)によると、2001年1〜4月の鶏
肉輸出量(骨付きベース)は、37万4千トンとなり、前年同期比35.8%増と大幅に
増加した。また、同国の大手食品会社2社が4月下旬、新興市場への進出を本格化
させるべく、共同出資による輸出会社設立を発表するなど今後の輸出展開が注目さ
れている。

 

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