ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成13年3月13日号(通巻475号)


EU、口蹄疫まん延防止対策を強化(full story)

【ブラッセル駐在員 島森 宏夫 3月8日発】EU常設獣医委員会は3月6日、
イギリスからの家畜・畜産物輸出禁止の延長(3月27日まで)、EU全域での家畜
市場の開催禁止(2週間)など、口蹄疫の防疫対策強化に関するEU委員会提案を
承認した。現在までの発生報告(イギリスからの輸入家畜を除く)はイギリスに限
られているが、発生が拡大・長期化してきたため、予防策を強化することとなった。


米国における濃縮乳たんぱくの輸入問題(full story)

【ワシントン駐在員 渡辺 裕一郎 3月8日発】米会計検査院(GAO)は3月
5日、海外からの輸入が急増している膜処理による濃縮乳たんぱくに関する報告書
を公表した。これは、浸透膜を用いて、生乳から乳糖や水分などを除去したもので
あり、関税規則では、濃縮乳たんぱくに分類されている。報告書は、低税率の下で
輸入されている濃縮乳たんぱくが、主に脱脂粉乳の代替品として国内におけるチー
ズ製造などに用いられているとしており、関税分類の見直しなどを求める酪農関係
の議員や生産者団体の今後の動きが注目される。


イギリスの口蹄疫発生に警戒を強化(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 野村 俊夫 3月9日発】豪州政府は、イギリス政府が2月21
日に国内の肉豚に口蹄疫が発生したと発表したことを受けて、同国からの食肉・酪
農製品の輸入を全面的に停止すると発表した。既に今年1月、牛海綿状脳症(BS
E)関連でEU産食肉製品の輸入制限が強化されたところであるが、今回の口蹄疫
発生により禁輸措置がイギリス産の酪農製品などにも拡大されたことになる。


フィリピン、豪州産生体牛の輸入規制撤廃へ(full story)

【シンガポール駐在員 宮本 敏行 3月8日発】フィリピンのモンテメーヤー農
業長官は2月28日、EU産畜産物の輸入禁止により、国内の畜産物需要のひっ迫感
が強まることが予測されるとして、現在行われている豪州産生体牛の輸入規制を撤
廃するとともに、現在7%である生体牛の輸入関税を、2年前の水準である3%に
引き下げる考えを明らかにした。


ブラジルでトウモロコシ価格が下落(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 3月7日発】ブラジルのトウモロコシ生
産者販売価格は昨年、生産量の減少などから高騰したが、今年は記録的な増産予想
から一転して下落した。こうした中、ブラジル農務省は2月6日、最低保証価格で
の買い上げを中西部で優先的に行うなどトウモロコシ生産者に対する支援策の実施
を発表した。

 

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