ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成14年4月16日号(通巻527号)


EU科学委、羊・ヤギのBSE罹患の可能性に関し提言(full story)

【ブラッセル 島森 宏夫 4月11日発】EU科学運営委員会は4月5日、小型反
すう動物(羊・ヤギ)での牛海綿状脳症(BSE)罹患の可能性に関する2つの提
言を採択した。この中で、@本年4月から強化されたスクレイピー検査で陽性を示
す個体に対するBSE罹患の有無の確認検査方法について提案する一方、A現状で
は必要性は認められないものの、万が一、羊・ヤギでBSEが確認された場合には、
安全対策の見直しが必要との見解を示した。


米農務省、畜産環境規制の影響分析報告書を発表(full story)

【ワシントン 樋口 英俊 4月11日発】米農務省(USDA)は先ごろ、昨年1
月に官報公示された大規模畜産経営体(CAFO)に対する環境対策関係規則改正
案の実施による影響を分析した報告書を発表した。これによれば、各CAFOはふん尿
の施肥量を一定量以下に制限することを義務付けられるため、生産は減少に向かう
ものの、供給減に伴う価格上昇、穀物価格の値下がりによるコスト減などにより、
生産者の純収益は業界全体としては増加すると分析している。今年12月には最終規
則が決定される予定となっている。


ナショナルフーズ、乳価団体交渉に異議(豪州)(full story)

【シドニー 幸田 太 4月11日発】豪州の大手乳業会社ナショナルフーズは、生
乳買取価格の団体交渉権の認可を行った豪州自由競争消費者委員会(ACCC:独
占監視機関)を相手として、連邦裁判所の一部である豪州自由競争審判所(Austra
lian Competition Tribunal)に控訴した。今年3月ACCCは酪農乳業改革の影
響が大きいとして生乳買取価格の交渉権を認めた矢先であり生産者に動揺が広がっ
ている。


豪州産乳製品の輸入停止を示唆(フィリピン)(full story)

【シンガポール 小林 誠 4月11日発】フィリピン農務省のオルドネツ次官補は、
4月6日に行われた記者会見の席上、豪州のフィリピン産熱帯果実に対する輸入制
限措置に対抗するため、政府として豪州産乳製品の輸入停止措置を検討しているこ
とを表明した。豪州は、衛生植物検疫措置の適用に関する協定に基づき、植物検疫
上の観点からフィリピン産熱帯果実の輸入を制限してきており、熱帯果実を主要輸
出産品とするフィリピン側の不満が爆発したかたちとなった。


アルゼンチンの最近の経済情勢と去勢牛取引価格の現状(full story)

【ブエノスアイレス 犬塚 明伸 4月9日発】為替相場が安定しないことにより
取引価格の予測が不可能であるため、リニエルス家畜市場への上場頭数は減少傾向
で推移するとともに乱高下しているため、3月22日から4月2日の10日間に去勢牛
は約45%の急激な価格上昇を招いた。

 

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