ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成14年8月27日号(通巻544号)


第1四半期の畜産物生産者価格、大幅に下落(full story)

【ブラッセル 山田 理 8月22日発】EU統計局(EUROSTAT)は先般、2002年
第1四半期(1〜3月)におけるEU15カ国の農産物生産者価格を公表した。実
質生産者価格を見ると、畜産物では子牛、成牛などを除き、ほとんどの品目で低
下し、畜産物全体では、前年同期に比べて6.6%安となった。ただし、農産物全体
では、耕種作物の価格上昇の影響で2.2%高と、2000年第2四半期から8期連続で
プラスとなっている。

今秋から始まる新オーガニック表示(full story)

【ワシントン 道面 昭仁 8月22日発】2000年12月に制定された有機(オーガ
ニック)食品の生産、表示、認証などに関する新たな規則は、本年10月21日から
施行されることとなっている。これに先立ち米国農務省(USDA)はホームペ
ージ上で、メディアや消費者などに対し、オーガニック製品の表示(ラベリング)
内容などを紹介し、その普及啓発を図っており、新オーガニック規則施行に向け
ての準備が整いつつある。

フィードロット頭数回復も干ばつの影響を懸念(full story)

【シドニー 粂川 俊一 8月22日発】豪州フィードロット協会(ALFA)は
8月12日、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)との共同調査による四半期ごと
の全国フィードロット飼養頭数調査の結果を発表した。これによると、総飼養頭
数は2002年6月末時点で前年同期比6%増の73万5千頭で前期(3月末時点)の
調査時との比較では12%も増加し、この調査が始まって以来2番目に高い水準と
なった。日本向けの飼養頭数の回復傾向や東部州を中心とする干ばつがフィード
ロット飼養頭数増加に結びついたとみられているものの、今後は逆に干ばつが飼
料確保に与える影響が懸念され始めている。

卵用鶏種鶏の輸入枠制度により卵価回復(full story)

【シンガポール 小林  誠 8月22日発】タイ農業協同組合省畜産開発局は、
今年1月、卵用鶏の原原種の輸入枠制度を導入した。同局は、今回の輸入枠制度の
導入は鶏卵価格の回復に効果があったとしているが、一方では、一般農家がひな
を入手しにくい状況が生じている。本制度は、卵価の回復とともに、大手インテ
グレーターによる種鶏・鶏卵市場の独占を阻止するという目的も兼ねていたが、
逆に大手の独占を助長する方向に作用しかねない状況に陥っている。

有機製品の輸出量が増加(full story)

【ブエノスアイレス 犬塚 明伸 8月22日発】アルゼンチン農畜産品衛生事業
団(SENASA)の発表した「2001年におけるアルゼンチンの有機生産の状況」
によると、有機製品(有機農畜産物および加工製品)生産の主要目的は輸出であ
り、主な輸出先はEU諸国(有機農産物の輸出量47,993トンのうち8割の38,473
トンがEU向け)であることなどが報告されている。しかしながら、有機牛肉の
輸出は、2001年3月に発生した口蹄疫のためEUなどが講じた輸入禁止措置によ
り前年比72%減となっている。
元のページへ戻る