ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成14年6月25日号(通巻536号)


EU委、2009年までの農畜産物需給予測を公表(full story)

【ブラッセル 山田 理 6月20日発】EU委員会は6月19日、2002〜2009年の穀
物、食肉および牛乳・乳製品などの主要農畜産物に関するEUおよび中東欧の加盟
候補国における需給予測を公表した。牛肉について、再燃した牛海綿状脳症(BS
E)問題の影響により減少した消費は徐々に回復し、2003年にはこの影響から脱す
るものと見られている。豚肉および鶏肉は、生産・消費ともゆるやかに増加するも
のと予測されている。


肉牛価格の低迷に対し、生産者団体が調査を要請(米国)(full story)

【ワシントン 渡辺 裕一郎 6月20日発】最近の肉牛価格の低迷を受け、6月18
日、全米最大の生産者団体である全国肉牛生産者・牛肉協会(NCBA)と、家族
経営が中心の中小28団体によるグループはそれぞれ、連邦議会に対し、原因究明の
ための調査要請を行った。新農業法の検討過程では見解を異にすることが多かった
2つのグループであったが、本件に関しては、買い手である食肉パッカーの寡占化
による弊害を問題視するなど、やはり同じ生産者として、立場を同じくしている。


口蹄疫の発生を想定した影響調査結果を報告(豪州)(full story)

【シドニー 幸田 太 6月20日発】生産性委員会(Productivity Commission)
は6月21日、口蹄疫発生時の影響報告書を発表した。これによると、豪州国内で口
蹄疫が発生した場合その経済的な影響は、期間にして8年間にわたり、輸出利益を
90億豪ドル以上減少させ、GDPを80億豪ドルから130億豪ドル減少させるという
大きな影響を与える内容となっている。


養鶏農家、家きん税の徴収に反発(インドネシア)(full story)

【シンガポール 宮本 敏行 6月20日発】インドネシアの養鶏業界は近年、生産
過剰や不正輸入の増加などでブロイラー価格が下落し、経営危機に陥る農家が相次
いだものの、大企業の活躍を中心とする輸出の増大などでようやく不振から脱する
兆しを見せている。しかし、その一方で、今年4月に西ジャワ州政府が新たに導入
した家きん税をめぐり、苦悩する小規模農家の姿が浮き彫りとなっている。


アルゼンチン、経済不況により乳製品輸出を促進(full story)

【ブエノスアイレス 犬塚 明伸 6月19日発】アルゼンチンでは経済不況を受け、
牛乳・乳製品の輸出が増大しているが、その中でも全粉乳の伸びが著しい。2002年
1〜5月の全粉乳の輸出量は約56,000トンと昨年同期の約32,300トンに比べ73.2%
増となっている。また、輸出国別に見ると、昨年と同様第1位はブラジルで、昨年
の全輸出量の9割相当をすでに輸出している。第2位には昨年第3位であったアル
ジェリアで、昨年の1.6倍を輸出しており、第3位には昨年8月から取引が始まっ
たヨルダンが躍り出るなど輸出先国にも変化が見られる。

 

元のページへ戻る