ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成14年3月19日号(通巻523号)


欧州議会、食品廃棄物規則の制定を要望(EU)(full story)

【ブラッセル駐在員 島森 宏夫 3月14日発】欧州議会は3月13日、EU委員会
に対し、ケータリング(配膳)業者から出る残飯など食品廃棄物に関し、安全な廃棄
を義務付けること、飼料利用は適正な殺菌処理を行った場合に限るとする規則の提
案を行うよう要望することを決めた。これは、非食用向け畜産副産物規則案の修正
勧告の一環として取りまとめられたものである。EU委員会のバーン委員は、本勧
告により、畜産副産物規則の制定がさらに遅れることについての懸念を表明した。


食肉パッカーの家畜所有禁止条項の分析報告書を公表(full story)

【ワシントン駐在員 樋口 英俊 3月14日発】次期農業法案の大きな争点の一つ
とされる食肉パッカーによる家畜所有禁止条項(上院案)に賛成する超党派の議員
団は、両院協議会の討議開始の前日である3月12日に記者会見を開き、同条項を支
持する経済分析報告書を公表した。同条項の立場を客観的に強めることを意図した
ものとみられるが、関連団体の強い反対活動などで、同条項の削除、効力のない内
容への変更、または米農務省への調査要請で合意されるとの見方は依然として強い。


酪農生産者に団体交渉権を認可(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 粂川 俊一 3月14日発】豪州消費者自由競争委員会(ACC
C)は3月13日、酪農生産者に乳業メーカーとの団体交渉権を正式に認可すること
を決定した。これは、昨年10月3日にACCCが発表した草案に検討を加え最終的
な決定を行ったもので、当初草案どおり2005年7月1日までの期限付きながら、酪
農生産者はメーカーとの生乳供給契約の際、価格などの条件について団体で交渉す
ることができることとなる。


2001年の畜産事情を総括(カンボジア)(full story)

【シンガポール駐在員 小林 誠 3月13日発】2月20・21日の2日間にわたって、
カンボジアの首都プノンペンで農林水産省家畜生産・衛生局の年次会議が開催され、
国内24県の省家畜生産・衛生事務所長による2001年の生産・衛生状況が報告され、
今年の活動に関する検討も行われた。同会議には、農林水産省幹部の他、国連食料
農業機関(FAO)、非政府組織(NGO)関係者をはじめ、畜産関係民間企業の
代表者も出席した。


アルゼンチン、牛乳をめぐる争いが勃発(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 浅木 仁志 3月12日発】厳しい経済状況の中、アル
ゼンチンの酪農家は生乳価格の引き上げを求め、大手乳業メーカーの工場からの製
品出荷を妨害する示威行動を3月4日から全国規模で開始し、いまだ解決の糸口は
見つかっていない様子である。こうした状況が続けば、牛乳、乳製品の品不足は必
至となり、25〜30%の小売価格の上昇が懸念されている。

 

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