ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成14年10月15日号(通巻551号)


フランス イギリス産牛肉の輸入禁止措置を解除(full story)

【ブラッセル駐在員 関 将弘 10月10日発 】 フランスは、今月2日、フランス
食品安全庁の意見を踏まえ、イギリス産牛肉の輸入禁止措置を解除することを決定
した。この決定に対し、EU委員会およびイギリス政府は、それぞれ歓迎の意を表
明しているが、イギリスの生産者団体は、今回のような事態の再発を避けるために
も、EU委員会が迅速な懲罰を実施できるようシステムを変更すべきであるとのコ
メントを発表している。なお、フランスは、今回の決定に関連し、24カ月齢以上の
家畜についての検査を、すべてのEU加盟国が一致して実施するようEU委員会に
求めるとしている。

米農務省、自主的な原産国表示の暫定ガイドラインを公表 (full story)

【ワシントン駐在員 渡辺 裕一郎 10月10日発】 今年5月に成立した新農業法(2002
年農業法)に基づき、米農務省(USDA)は10月8日、食肉を含む生鮮農産物な
どを対象とした原産国の自主的表示に関する暫定的なガイドラインを公表した。こ
のガイドラインをベースとして、2年後には義務的表示への移行が予定されている
ため、USDAにはこれまでに内外から 400件以上ものパブリック・コメントが寄
せられているなど、関係者の関心は高い。

韓国向け牛肉と生体牛の輸出をめぐる近況(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 粂川 俊一 10月10日発】 豪州の肉牛・牛肉産業においては、
国内的には干ばつの影響から、肉牛価格が下落し、輸出面では、前年水準を下回っ
て推移しているため、生産、輸出とも必ずしも好調とは言えない状況が続いている
。こうした中、韓国向けについては、好調な牛肉輸出に一層の弾みをつける販売促
進活動や生体牛の輸出再開など、積極的な取り組みが行われている。

配合飼料原料をめぐり、種々の問題(インドネシア)(full story)

【シンガポール駐在員 小林 誠 10月10日発】 インドネシア政府は、これまで課
税を保留していた飼料および畜産物に対する付加価値税の考え方を整理し、政府規
則 PP43/2002として10月から施行した。その中で、ビタミン、ミネラルなどの飼料
添加物が課税対象とされたため、配合飼料価格の値上げが行われる見込みであり、
値上げ分が畜産物価格に反映されることによる需要の減退が懸念される。また、農
業省は、飼料用トウモロコシの関税率を大幅に引き上げる提案を行ったとされてお
り、飼料関連の今後の動向が注目される。

ブラジル産鶏肉をめぐるアルゼンチンとEUの状況(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 犬塚 明伸 10月9日発】 ブラジル産丸鶏に対するアルゼン
チンのアンチダンピング措置をめぐり、その紛争はWTOのパネルに場を移したが、
両国大統領の間で交わされた紛争解決に向けた合意により、事態は好転の方向に向
かっている。一方で、EUが輸入鶏肉に対する塩分含有率の規定を変更したため、
ブラジル産鶏肉に適用される関税が変更される。今後のブラジル産鶏肉の輸出動向
が注目される。

 

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