ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成15年4月1日号(通巻572号)


イギリス食品基準庁地方自治体の食品衛生計画を選定(full story)

【ブラッセル駐在員 関 将弘  3月26日発】 イギリス食品基準庁(FSA)は
3月21日、地方自治体より応募のあった食品衛生に関する取り組みの中から10の助
成対象計画を選定した。これは、食品を原因とした疾病等の発生を2006年までに20
パーセント削減するために2002年2月から 5カ年間の計画で実施しているキャンペ
ーンの一環である。選定された計画に対してはそれぞれ 1万ポンドが助成されるこ
ととなっている。

USDA、2003年の食肉の国際貿易見通しを公表(full story)

【ワシントン駐在員 犬飼 史郎 3月26日発】 米国農務省は3月20日、2003年
の食肉の国際貿易見通しを公表した。これによると2003年の主要輸出先国の食肉全
体(牛肉、豚肉、鶏肉、七面鳥肉)の輸出量は対前年1%増の 1,683万トンと見通
すとともに、動物検疫、ロシアの関税割当、メキシコによる米国産豚肉の不当廉売
調査、日本の関税の緊急措置など特定市場における市場アクセスの阻害要素の存在
が指摘されている。米国の食肉輸出については、牛肉の需要が顕著であること等か
ら全体では5%増の440万トンと見込んでいる。

豪・米自由貿易協定(FTA)交渉始まる(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 井上 敦司 3月27日発】  豪州と米国の自由貿易協定(FT
A)締結に向けた第一ラウンドの交渉がキャンベラで、3月17日から21日の間、行
われた。同交渉は、昨年11月の両国政府による交渉開始の合意を受けて行われたも
ので、2004年の米国大統領選挙までにFTA締結を目指している。報道によると、
交渉の結果については、豪・米双方の代表団は、「FTA締結へ確固たる基礎を築
いた。」と評価するものの、FTA締結へは「しばらく時間を要するだろう」と述
べている。農業問題に関しては、3日間討議を行ったものの大まかな枠組みについ
て話し合ったのみで、今後少なくとも市場アクセス関連の交渉は7月までは行われ
ない見込みとなり、予想通り困難な交渉となった。

供給過剰により学校給食用牛乳の品質低下(タイ)(full story)

【シンガポール駐在員 木田 秀一郎 3月26日発】 タイの生乳需給は、2000年以
降の事業規模の拡大による生産量の増加や還元乳製造のための安価な粉乳類の輸入
により、国内酪農・乳業を振興しようとする政府の意向とは逆に、供給過剰な状態
となっており、飲用乳、特に学校給食用牛乳(学乳)の品質確保に支障を来たす等
の影響が出始めている。政府は飲用乳製造業者に対し、品質検査を強化し、罰則規
定を検討する一方で脱脂粉乳の輸入割当を変更するなど事態の解決を図っている。

ブラジルの農地紛争をめぐる動き(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 3月26日発】 ブラジル現地報道によると、1月
中旬以降、土地なし農業労働者運動(MST)傘下の農民を中心とした農地占拠の動き
が全国各地で活発になっている。長い間、大土地所有制が続く同国では、農地問題
が各政権の重要課題の1つとなっている。選挙中に農地改革を優先課題として掲げ
た新政権が、それをどのように進めていくのか今後の動向が注目される。

 

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