ALIC/WEEKLY

週報「海外駐在員情報」


平成15年9月2日号(通巻592号)


DEFRA公的機関での食料調達などを見直し(イギリス)(full story)

【ブラッセル駐在員 関 将弘 8月27日発】  イギリス環境食料農村地域省(D
EFRA)は、8月26日、学校、病院など公的機関において提供される食料の調
達などについて環境への影響、動物福祉等の観点から見直しを行うことを発表し
た。これに対し、全国農業者連合(NFU)は、イギリス産の品質の高い食品等
の利用拡大につながり、生産者のみならず消費者にとっても持続可能な将来がも
たらされると、歓迎するコメントを発表している。

7月の牛飼養頭数が対前年比1.9%増(カナダ)(full story)

◎ カナダ政府、BSEリカバリープログラムを実施

【ワシントン駐在員 道免 昭仁 8月27日発】 カナダ統計局(Statistics 
Canada)は8月19日、5月20日にカナダで確認されたBSEにより米国を始めとした各
国の生体牛および牛肉などの輸入禁止措置の影響で、7月1日現在の牛飼養頭数が
前年比1.9%増の 15,728千頭を記録したと発表した。サスカチュワン州で前年比
10.4%増、同じくマニトバ州 8.2%増などとなっている。一方で、カナダ最大の
肉牛生産地域であるアルバータ州では、フィードロットと子牛生産者の減少によ
り牛飼養頭数が対前年同月比5.3%減となっている。また、生体価格などがBSE発
生前に比べ約40%下落したと発表した。

ボンラック、フォンテラ案で再建へ(豪州)(full story)

【シドニー駐在員 井上 敦司 8月27日発】 ビクトリア(VIC)州に本拠を
置く大手乳業会社ボンラックフーズは8月8日、同社の株主であり生乳供給元で
ある酪農組合ボンラック・サプライ・カンパニー(BSC)とニュージーランド
(NZ)の巨大乳業会社フォンテラとの間で同社の再建案に合意したと発表した。
再建案では、フォンテラのボンラックに対する株式保有率を現在の25%から50%
に引き上げ、ボンラックの財務状況の改善を図るとしている。なお、この再建案
は9月5日に開催されるBSCの株主総会での表決により、最終的に決定される
予定である。

第2回畜産エクスポ開催 (マレーシア)(full story)

【シンガポール駐在員  木田 秀一郎 8月27日】 マレーシアでは8月21日から23日
までの3日間、クアラルンプール近郊のマインズ国際展示場で2001年の第1回に引
き続き、2003年(第2回)畜産エクスポが開催された。会場ではアジア各国の関係
メーカーの畜産関係機器や加工食品の展示・試食会などが開催されたほか、3日
間にわたり数々のセミナーが開催された。今回の畜産エクスポは主に同国の養鶏
産業の振興、特にEUを始めとする輸入国に対し今後の輸出振興と求められる課題
などに重点がおかれた内容となっていた。

ブラジルにおける遺伝子組み換え大豆をめぐる情勢(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 犬塚 明伸 8月27日発】 2001年3月ブラジルの連邦裁判
所は、環境アセスメントの実施なしに遺伝子組み換え(GM)大豆の商業的栽培
を認めないなどの第一審判決を下した。これに対し政府およびモンサント社が上
訴し、連邦控訴裁判所において審理されることになった。このような中8月12日
付けの司法官報に、連邦控訴裁判所のセレネ判事がGM大豆の商業的栽培の解禁
につながる決定を掲載したため、 @商業的栽培が可能となった、A第1審判決の
効力が失なわれたが、栽培には農務省等の政府関係機関の許可が必要である等の
さまざまな報道がされた。なお政府は現在、GM農産物等に係る安全性問題を規
定する法令を検討中である。
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