- ◇牛 肉 枝肉卸売価格、堅調に推移
牛枝肉卸売価格(東京)は、米国産牛肉の輸入停止措置による品薄状態が続いていることから、11月に入っても堅調に推移している。去勢和牛のA-4が2,219円/キログラム(7.5%)、A-3が2,031円/キログラム(6.3%)、乳用種去勢牛のB-3が911円/キログラム(5.3%)、B-2が876円/キログラム(16.5%)、交雑種去勢のB-3が1,495円/キログラム(6.6%)、B-2が1,313円/キログラム(9.9%)となり、省令価格は1,311円/キログラム(11.7%)となった。一方、と畜頭数は卸売価格が堅調に推移しているにもかかわらず、119,730頭(▲0.7%)と、17年1月以降11カ月連続で前年同月を下回っている。
- ◇豚 肉 3カ月連続して、生産量が前年同月を下回る
11月に入っても、と畜頭数は増加せず全国で1481,384頭(▲2.6%)となって、豚肉生産量は、80,381トン(▲2.6%)と3カ月連続して前年同月を下回った。1日当たりの平均と畜頭数も7万4,069頭(速報値)と、前年同月比3%の減少で枝肉価格を押し上げる要因の一つになっている。
農林水産省畜産部食肉鶏卵課公表の5月までの肉豚生産出荷予測によると、5%減の3月を除き、全て前年同月とほぼ同水準の予測となっている。
- ◇鶏 肉 輸入量、11月では最低水準に
鶏肉の輸入は、ブラジルからの一極集中で輸入量が拡大していたが、日本向けが安定して出荷され始めた16年11月から一巡し、今月は、前年同月を5,600トン下回る36,066トン(▲13.5%)となった。この数量は15年11月の輸入量をも1,300トン下回っており、最需要期を迎える11月にあっては、最低水準となった。一方、鶏肉調製品は、30,674トン(2.2%)とほぼ3万トンをベースに推移しており、依然輸入量は高水準に維持されている。
- ◇鶏 卵 輸入量、増加傾向が緩和し19カ月ぶりに、前年同月を下回る
11月の鶏卵輸入量は、12,686トン(▲5.0%)となり、16年4月以降19カ月ぶりに前年同月を下回った。輸入品の増加は、国内外での鳥インフルエンザ発生などの影響により、鶏卵生産量が減少したため卵価が上昇し、加工原材料仕向けの鶏卵を輸入品で手当したためであった。しかし、17年6月以降は高水準ながらも、卵価が200円台を割り込んで推移したことから、輸入量の増加傾向に歯止めがかかったものと思われる。
- ◇飼 料 トウモロコシ輸入量、17カ月ぶりに前年同月を上回る
11月のトウモロコシ輸入量は、1,011,789トン(2.2%)となり、17カ月ぶりに前年同月を上回った。
輸入国別に見ると、米国産は924,427トン(▲4.6%)、アルゼンチン産は26,13トン(16年度実績なし)、中国産は59,111トン(232.4%)となっている。
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