7月の需給動向

調査情報部調査情報第一課

国内の主要畜産物の短期需給動向を毎月トレースします
・原データは、巻末の参考資料を参照してください。
・()内の数値は、対前年増減率です。

  • ◇牛 肉 成牛のと畜頭数、9カ月ぶりに前年同月を上回る

     7月の成牛のと畜頭数は、102,855頭(2.0%)となり、前年同月を9カ月ぶりに上回った。種類別では、和牛は、41,091頭(1.6%)と8カ月ぶりに前年同月を上回り、乳牛は、乳用肥育おす牛が31,931頭(▲2.6%)と前年同月を下回ったが、乳用めす牛が28,305頭(8.0%)と前年同月を上回ったことから、全体では60,236頭(2.1%)となり、3カ月連続で前年同月を上回った。
  • ◇豚 肉 国産チルドロースの価格回復

     当機構調べの部分肉等の仲間相場によると、7月国産豚肉のチルド「ロース」は、1キログラム当たり1,104円(6.3%)となり2カ月連続で前年同月を上回った。昨年度は枝肉価格が比較的高水準に推移したにもかかわらず、ロースや肩ロースなど需要部位の価格が振るわなかったが、18年6月以降引き合いが強まり、1,000円台に回復した。
  • ◇鶏 肉 鶏肉輸入量、2カ月連続で前年同月を下回る

     海外での鳥インフルエンザ発生による先行き不安から、国内の生産意欲が高まり在庫量が膨らんでいるが、7月の「貿易統計」による鶏肉輸入量は32,473トン(▲8.6%)と前年同月を2カ月連続で下回った。日本食肉輸出入協会の輸入見通しによると今後、年末需要向けの手当ての時期に入ってくるものの、在庫の積み上がりのため輸入量は減少するものとしている。
  • ◇牛乳・乳製品 乳製品向け処理量、14カ月ぶりに前年同月を下回る

     7月の乳製品向け処理量は、計画生産による減産の影響などから275,600トン(▲3.0%)となり、14カ月ぶりに前年同月を下回った。

     この結果、バター(▲4.9%)および脱脂粉乳(▲6.3%)の生産量はともに、前年同月を下回るとともに7月の乳製品向け生乳処理量のシェアは4月以降連続して前月を下回り、40.1%となった。

  • ◇鶏 卵 めすひな出荷羽数は4カ月連続で前年同月を下回る

     7月の採卵用めすひな出荷羽数は、8,866千羽となり前年同月を4.9%下回り4カ月連続で前年同月を下回った。

     農林水産省の8月上旬聞き取り調査による採卵用めすひなの今後の出荷見通しは、前年同月比で8月100%、9月98%、10月95%と徐々に減少する見込みとなっている。
  • ◇飼 料 トウモロコシの輸入量、7カ月連続で前年同月を下回る

     7月の飼料用トウモロコシの輸入量は、809,847トン(▲12.4%)となり、18年1月以降7カ月連続で前年同月を下回った。主要輸入国別にみると、輸入量のほとんどを占める米国産は794,807トン(▲10.1%)、アルゼンチン産は15,040トンとなったが、中国産の輸入実績がゼロとなった。


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