4月の需給動向

調査情報部調査情報第一課

国内の主要畜産物の短期需給動向を毎月トレースします
・原データは、巻末の参考資料を参照してください。
・()内の数値は、対前年増減率です。

  • ◇牛肉 推定期末在庫量は、7カ月連続で前年同月を上回る

     4月の牛肉推定期末在庫量は、7カ月連続で前年同月を上回る73,920トン(9.3%)となった。特に輸入品在庫は、豪州産牛肉の輸入量が増加したことを背景に、18年11月以降、前年同月を大幅に上回る水準で推移しており、4月は63,478トン(10.3%)となった。この結果、4月の推定出回り量は、輸入品が44,778トン(16.3%)となり、国産品の29,765トン(▲4.1%)と合わせて、74,543トン(7.2%)となった。
  • ◇豚 肉 デンマークからの冷凍品輸入量、3カ月連続で前年の7割程度

     貿易統計による4月の豚肉冷凍輸入品は38,734トン(▲16.6%)となり、2カ月連続で前年同月を下回った。冷凍品の輸入は、平成16年度の67万トンをピークに年々輸入量が減少している。冷凍品の主な輸入先はデンマーク、カナダ、米国に次いで、チリ、メキシコなどがあるが、冷凍品輸入量全体の7割を占める上位3カ国の19年1−4月の輸入量は各国ともそれぞれ、前年同期比は▲10.0%、1.4%、11.5%となった。中でもデンマークからの輸入量は、2月が前年同月比▲22.9%、3月同▲27.2%、4月同▲29.9%と3ヵ月連続で大幅に減少した。
  • ◇鶏 肉 輸入品の推定期末在庫量、前年同月の7割程度に

     4月の鶏肉推定期末在庫量は113,498トン(▲22.9%)となり4カ月連続で前年同月を下回った。内訳をみると国産品在庫量26,798トン(1.5%)に対し、輸入品在庫量は86,700トン(▲28.2%)と輸入品在庫の減少が著しい。

     一方、中国、タイからの鶏肉調製品の輸入量は増加しており、鶏肉調製品の輸入依存傾向はさらに高まっているものと思われる。
  • ◇鶏 卵 採卵用めすひな出荷羽数、3カ月連続で前年同月を上回る

     農林水産省が公表した4月の採卵用めすひなの出荷羽数は9,334千羽(2.0%)となり、2月以降3カ月連続で前年同月を上回って推移した。また、同省が聞き取り調査した今後の採卵用めすひなの出荷見通しは、前年同月に比べ5月は▲1%、6月は2%、7月は▲5%となっている。
  • ◇飼 料 18年度の配合飼料生産量は、前年度を1.3%上回る

     3月の配合飼料生産量は、2,156,439(3.3%)となり、前年同月をやや上回った。この結果、18年度の配合飼料生産量は、前年度をわずかに上回る23,863,457トン(1.3%)となった。

     畜種別に見ると、生乳の減産計画が影響した乳牛用が2.6%減となったほかは、肉牛用(5.1%)、養豚用(1.5%)、養鶏用(0.8%)といずれも増加した。

元のページに戻る