3月の需給動向

調査情報部調査情報第一課

国内の主要畜産物の短期需給動向を毎月トレースします
・原データは、巻末の参考資料を参照してください。
・()内の数値は、対前年増減率です。

  • ◇牛 肉 生産量は3カ月連続で前年同月を下回る

     3月の牛肉生産量(部分肉ベース)は、27,960トン(▲0.9%)となり、3カ月連続で前年同月を下回った。また、成牛のと畜頭数も、3カ月連続で前年同月を下回る95,775頭(▲3.2%)となり、枝肉重量は414.6キログラム(2.3%)となった。
    成牛と畜頭数を種類別に見ると、和牛が34,611頭(1.6%)と前年同月を上回ったが、乳牛は59,379頭(▲6.0%)となり、特に乳用めす牛は28,116頭(▲10.0%)と前年同月をかなりの程度下回った。
  • ◇豚 肉 3月の卸売価格(東京)は前年同月を11.6%上回る480円/kgに

     3月の東京市場での省令価格は1キログラムあたり480円(11.6%)となり、4カ月ぶりに前年同月を上回った。これは、3月上旬の上場頭数が少なかったため、500円を超える高値が付く日もあり月平均を引き上げた。
     この結果、18年度の平均省令価格(東京)は477円(前年度比1.1%増)となり、3年連続で470円台を上回った。
  • ◇鶏 肉 卸売価格、ももは高水準、むねは低迷続く

     3月の鶏肉卸売価格はももが1キログラム当たり630円(12.9%)、むねが同213円(▲3.2%)となった。昨年の秋以降、もも、むね合わせて800円台の水準を維持しているもの の、むねの価格は1年以上前年同月を下回る月が続いている。
     鶏肉輸入量が減少傾向で推移する中、鶏肉生産量は6年連続して増加しており、18年度 の平均もも価格は前年度比0.9%高の1キログラム573円、むね肉価格は同5.7%安の同216円 となった。
  • ◇牛乳・乳製品 バターの生産量は10カ月連続で前年同月を下回る

     3月の乳製品向け処理量は、前年同月を下回る323,026トン(▲1.1%)となった。乳製品生 産量を見ると、クリームが9,268トン(14.2%)と15カ月連続で前年同月を上回った一方で、バ ターは7,784トン(▲8.0%)となり、10カ月連続で前年同月を下回った。この結果、バターの推 定期末在庫量は、18年5月以降、減少傾向で推移し、3月は2万3千トンとなった。
  • ◇鶏 卵 18年度の鶏卵輸入量、前年度を大幅に下回る12万2千トン

     財務省「貿易統計」による3月の鶏卵輸入量は7,468トンとなり前年同月を1.6%上回った。こ れにより18年度の輸入量は121,506トン(▲19.5%)となり前年を約3万トン下回る結果となっ た。
     18年(1−12月)の鶏卵生産量は250万トンとわずかながら前年を上回り、価格も前年度と 同水準で推移したことが輸入量の減少に繋がったものと考えられる。
  • ◇飼 料 3月の飼料用トウモロコシ輸入価格(CIF)、前年同月を50.7%上回る

     3月の飼料用トウモロコシの輸入価格(CIF)は、前年同月を1トン当たり約8,700円上回る 同25,815円(前年同月比50.7%)となった。このほか、こうりゃんは同26,359円(同51.0%)、大 麦は同29,868円(同67.8%)、大豆油かすは同33,475円(同3.7%)となり、配合飼料原料のCIF 価格が軒並み上昇した。また、1月の配合飼料の工場渡価格(全畜種平均価格、税抜)も1ト ン当たり47,614円(15.5%)とかなり大きく上昇した。


注:( )内は対前年増減率


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